株式会社グラディア（高知県高知市）は地元食材を活かしたご当地バーガーで注目を集めている。運営する「5019（ゴーイング） PREMIUM FACTORY」と創業者の森本麻紀代表取締役が新商品開発や海外出店を視野に事業拡大を進めている。

森本氏は高知県香南市出身で、座右の銘は「死ぬこと以外はかすり傷—。」である。若年期に夫と始めた自動車販売店「ゴーイング」を2003年に法人化し、苦境を乗り越えてきた経験が企業活動の原点となっている。

2007年の店舗移転時には若い女性も入りやすいカフェを併設し、看板メニューとして店名をもじった「強引具（ごういんぐ）バーガー」を考案した。さらに高知の特産を生かした「龍馬バーガー」は、ナスやピーマン、カツオといった食材をふんだんに挟み込み、龍馬のように約20cmの高さがある商品として地域で人気を博した。

顧客の後押しを受け、2009年に「5019 PREMIUM FACTORY」高知本店を開き、運営会社としてグラディアを設立した。現在は新商品の開発や海外出店を目指す一方で、有機農業や福祉との連携、教育活動にも力を入れており、地域資源を生かしたメニュー展開と社会貢献を両立させる経営方針が打ち出されている。今後の事業拡大と地域との関わり方が注目される。