ホンダは新型「PRELUDE（プレリュード）」の発売を記念し、スパイスカレー専門店「プレリュー堂」を2025年12月4日から12月7日まで東京都渋谷区のOPENBASE SHIBUYAで期間限定開催する。四日間限定の出店であり、都市空間を通じた接点づくりを狙った施策である。

一見すると異色の組み合わせに映るが、同社は若者の行動パターンや都市部での接点不足を踏まえた合理的な戦略だと説明する。耐久財としての自動車は、体験を通じて価値が理解される商品だ。ところが、都市部ではディーラーが生活動線上に存在せず、従来の「まず店舗に来て、次に試乗」という購買プロセスは若年層には届きにくくなっている。

こうした背景を受け、渋谷というZ世代の回遊中心地を選び、短時間の滞在で体験できSNSで拡散されやすいスパイスカレーを活用する手法を採用した。ネット上では「ダジャレか。でもちょっと食べてみたい。盛況なら全国展開して車屋とカレー屋の二足の草鞋で儲けよう」といった好意的な反応もある一方で、「カレー屋よりもウエルカムプラザ青山の代替施設を開設してほしい」「カレー作るよりコスパのいい新型車開発してよ」「600万の高級車のプロモーションが500円のカレーは草も生えない」といった疑問の声も出ている。

また「プレリュード堂、カレーですか、どんな味か食べたいですが渋谷ですか遠いです、残念です」と距離を指摘する声や、「おいおい…プレリュードの方を下げてないか？ホンダはそこまで追い詰められてるのか」とブランド影響を懸念する声も見受けられる。企業側は都市での体験接点を補うことを主目的と位置付けている。