佐賀県武雄市の陶芸家、葉山有樹さん（64）が器全体を超細密画で埋め、歴史や物語を表現する作品群を発表している。

個展「―千年の華―葉山有樹展」が19日、松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋で始まり、25日まで開催される。

会場にはものづくりの原点となった香炉など約60点を展示している。

葉山さんは有田町出身で、15歳から町内の窯元でろくろや絵付けを学び、23歳で独立して窯を開いた経歴を持つ。

今展のタイトル「千年の華」は、26歳で初めて開いた展覧会と同じ名称であり、制作の歩みを振り返る意図が込められている。

葉山さんは「これまでがむしゃらに制作してきたが、原点回帰し己を見つめ直した」と語っており、今回の出展はその思いを反映している。

細密な絵付けで器全体に連続した物語を描く作風は、伝統的な技法と個人的な表現が融合した点が見どころである。

展示は25日までで、地元紙の報道によれば多彩な作品構成で鑑賞者を迎えている。