陶芸家・葉山有樹の個展「〜千年の華〜葉山有樹展」が、19日から25日まで、いよてつ高島屋9階の「ローズホール」で開かれる。会場には葉山さんのおよそ半世紀におよぶ創作活動の移ろいが分かる作品およそ60点が展示される。

葉山は絵本や小説も手がけ、伝統的な文様を元にした独自の緻密なデザインが国内外で高い評価を受けている。出品作の一つ「万花彩 Ornament」は、黄泉の世界へといざなう船をイメージした器で、128種類の四季の花々と枯れた花びらを描き、自然界の輪廻転生を表現している。

会場には制作のため研究した歴史を元に書き上げた物語の原稿なども並び、制作過程や題材への探求の跡をうかがわせる資料が紹介されている。展示作品約60点は、葉山の創作活動の移ろいが分かる構成となっており、緻密な文様表現や物語性が一貫して見られる。

葉山は「しっかり調べるところから始まって、技術を磨き表現していく、日本人のものづくりの原点みたいなことをやっているので、ぜひ、若い方に見ていただきたい」と述べている。会期は短期間で、松山市のいよてつ高島屋9階ローズホールでの開催である。