岡山市東区瀬戸町万富地区の住民らでつくるボランティアガイド「万の富を探す会」は、１６日、万富公民館で陶芸教室を開催する予定である。国史跡・万富東大寺瓦窯（かわらがま）跡をテーマに、地元の備前焼作家・赤井夕希子さん（３９）に教わりながら制作を行う。

制作するのは東大寺の軒丸瓦のミニチュアで、先端に「東大寺大佛殿」の文字を刻んだ円盤状の「瓦当（がとう）」があるのが特長である。赤井さんらが同瓦窯跡の歴史や役割を説明しながら手ほどきする。

同瓦窯跡は平安末期に焼失した東大寺（奈良市）を再建するために築かれ、３０万〜４０万枚の瓦が焼かれたとされる。世界遺産でもある寺の再建に関わった自治体が集う「東大寺サミット」が２０２７年１月に岡山市内で予定されており、開催機運を高めようと教室を開く意図がある。

教室は午前９時半〜正午、先着２０人。参加費は一般２千円、高校生以下無料である。申し込みは万富公民館（０８６―９５３―０６１０）で受け付ける。主催者は「再建に関わった郷土の偉大な歴史に思いをはせながら楽しんでほしい」としている。