福岡・東区で長年地域に根づく「一楽ラーメン」は、昭和創業のローカル豚骨店である。東区エリアではまず名前が挙がる老舗人気店で、現在は名島、松島、箱崎、リニューアルした志免店が営業している。

アニメ「NARUTO」に登場することでも知られ、作者の〈岸本先生〉が今はなき「九産大前店」をこよなく愛したエピソードがある。単行本の16巻の表紙にも登場し、店内にはフィギュアが飾られている。

提供される豚骨スープはしっかり炊き込みつつ油分は控えめで、あっさりとしながらもコクがあるライトな仕上がりである。デフォルトで白ごまが振られ、博多らしい中細麺の歯切れの良さとよく絡むため替玉も楽しめる。

チャーシューは薄切りでとろりとした柔らかさがあり、バラ肉の旨味とタレが効いたたっぷりチャーシューメンも提供されている。味噌ラーメンも人気で、やきめしを頼む客も多い。

支店ごとに評価や味の傾向が異なり、松島店はやきめしが美味い、名島店はラーメンが美味いといった地元の声がある。広めの店内は重厚な木のカウンターを中心にテーブル席や小上がりの座敷を備え、家族連れや一人客まで幅広い客層に日常の一杯として愛されている。