Netflix配信のドラマ『匿名の恋人たち』が日韓の主要クリエーターを結集して制作され、配信開始とともに非英語圏ランキングのトップ10に入る反響を見せている。作品は人との距離の取り方をテーマに据え、大人のロマンスとして国境を越えて共感を呼んでいる。

釜山国際映画祭での上映反応も上々で、上映後には続きが気になるという声や観客の笑いが起きる場面もあった。上映の一場面ではイ・ハナが韓国語で「サガジ（無礼な奴）」とつぶやき、満席の客席が大きく反応した。

主演は藤原壮亮を演じる小栗旬と天才ショコラティエのイ・ハナを演じるハン・ヒョジュで、ともに多彩な経歴を持つ実力派である。藤原は大手製菓会社の後継ぎとして描かれ、少しでも人に触れると全身に鳥肌が立つという特性を抱える人物像が物語の要となっている。

物語はチョコレートショップ「ル・ソベール」を舞台に、人との距離を取り戻す過程を丁寧に描写する構成であり、韓日が交じる言語の掛け合いや両国俳優の化学反応が作品の魅力となっている。