スパイスカレーが若年層を中心に再び注目を集め、香りや風味の個性を重視する消費傾向が顕著である。小規模店や専門店ではスパイスの焙煎や配合、発酵食材の組み合わせで独自性を打ち出す例が増加傾向にある。健康志向に応えた豆や野菜を主役にするヘルシーメニューやビーガン対応を用意する店舗が拡充している。

盛り付けの色彩や器選びなど視覚的な演出を重視し、SNSでの共有を前提とした提供を行う動きが顕著である。家庭では再現しやすいスパイスキットや小分けブレンドの販売が広がり、レシピ動画や短尺投稿が情報源になっている。手早く本格的な味を出す調理法や保存法の共有がオンラインで活発化している。

推し活との親和性も高まりつつあり、推しカラーに合わせたトッピングやテーマ性を持たせたメニューを用意してイベントで振る舞う事例が増えている。オフ会や配信視聴会でのシェアメニュー、推しを祝う手作りギフトとしてのスパイス詰め合わせなど活用法が広がっている。飲食店はポップアップや限定メニュー、カスタムトッピングで来店動機を作る工夫を進めている。

こうした潮流を取り入れることで、推しを称える場面に香りや味の演出を加え、会話や写真映えの要素を高める新たな楽しみ方が生まれるであろう。