政府の秋の叙勲の受章者が発表され、東海3県では合わせて255人が選ばれた。内訳は愛知県127人、岐阜県71人、三重県57人である。

その中で岐阜県土岐市の陶芸家、林正太郎さん（78）が旭日双光章を受章した。林さんは20歳から独学で美濃焼を学び始め、58年にわたり陶芸家として活動している。

研究対象の一つは「志野」であり、美濃焼を代表する白い陶器が特徴である。地元で採れるモグサ粘土を用い、日本の四季の自然美を表現するなど独自の作風を築いてきた。

現在は新人の育成にも力を注ぎ、陶芸界の振興に努めている。林さんは受章を受けて「諦めずに、とにかく失敗の連続。その積み重ねで今の作品ができるようになってきた。自分が健康である以上は、ずっと作り続けたい気持ち」と語っている。