近年、推し活とクラフトが交差する動きの中で、陶芸が注目を集めている。ファンが推しのイメージカラーやモチーフを取り入れたマグカップや箸置き、花器などを自作する事例が増えている。

制作過程をInstagramやTikTokで記録して共有する動きが活発で、完成品の写真やメイキング動画が注目を集める。これにより短期のワークショップや一日体験プログラムを利用して陶芸をはじめる層が広がっている。

陶芸教室や陶房は初心者向けの内容を整備し、推し色の釉薬選びやシンプルな成形を指導するケースが多い。スタジオ側はワークショップ実施や受注制作で新たな顧客層にアプローチできる利点がある。

陶芸は手仕事の集中感が得られるため、クリエイティブな癒やしを求める推し活と親和性が高い。始める際は作品化の範囲や使用ルールに配慮しつつ、まずは体験で楽しみ方を見つけるとよい。

今後はオンライン講座やコラボ企画を通じて、推しをかたちにする陶芸文化がさらに広がる可能性がある。イベントやライブ遠征の合間に制作するファンも増え、旅先で拾った素材を取り入れた一点物がSNSで人気を博している。

小規模の販売や受注ではラッピングや説明書きで推しへの想いを伝える工夫も見られる。