月形大陶坊美術館（岐阜県土岐市）の開館５０周年を記念した陶芸展「月形那比古（なひこ）・明比古（あけひこ）展」がさくら野百貨店八戸店６階で開かれている。来場者は安土桃山時代に始まったとされる志野焼の名品を間近に見ることができる展示構成だ。

展示の中心には、２００６年に他界した父の那比古氏が編み出した「鬼志野」と呼ばれる技法を用いた作品群がある。通常１週間という釜入れに倍近い時間を費やし、燃料のアカマツで炎を直接当てる技法により、焼き物表面にマツの灰が染み込み独特の色合いが現れるという。

会場では「月形独自の作品から力強さと生命力を感じてほしい」と長男の明比古さん（５７）がＰＲしている。名品の数々は来場者に好評で、気軽に鑑賞できるよう入場は無料である。

開館時間は午前１０時～午後６時半で、最終日の５日は午後３時までの予定となっている。興味がある観覧者は会期中に足を運ぶとよいだろう。