広島県尾道市の圓鍔勝三彫刻美術館で、彫刻家・圓鍔勝三の生誕１２０年を記念した企画展が開かれている。会場には圓鍔の功績を振り返る展示がおよそ７０点並び、「三日月と母子像」や広島市の平和公園にある「平和祈念像」の試作品も展示されている。

企画展では試作品や構想図を併せて展示し、制作の過程をたどれる構成となっている。松本香菜子学芸員は「こんなところに圓鍔勝三の野外彫刻があるんだ。こういう場所で、こういう意図で作品を作られて依頼をされたんだ。というのを宝探しみたいに見つけていただけたら嬉しいなと思って企画をしました」と語っている。

圓鍔が手がけていた「陶彫」にちなみ、来場者向けのワークショップも実施された。当日は講師の指導で粘土をたたいたり指で伸ばしたりして自分だけのマイカップを仕上げる体験が行われ、参加した子どもは「楽しかったです。形を整えるところ」と感想を述べた。

この企画展は１２月７日までの開催となっている。