SUPER BEAVERの渋谷龍太がエッセイ連載「吹けば飛ぶよな男だが」第52回「親知らず」で、抜歯体験を綴っている。

冒頭で日常に転がるあまり知られていない事実に触れ、その一例として「ドライソケット」を取り上げ、もっと周知されるべきだと指摘している。

慢性的に痛みに悩んでいたわけではなかったが、右下のかなり深い位置に横向きで潜んでいた親知らずが将来強い痛みを生じる可能性があるため、事前に処置する判断をしたという。

ライブや撮影で人目に触れる機会が多い中、たまたま公に人目に触れることのない六日間があり、その機を利用して抜歯を実行したと記している。

深い位置と親知らずの大きさのため難航したものの無事に終了し、医師の「麻酔切れたら痛いです」という説明どおり夜は痛みが強く、ヒーヒー言いながら就寝し、痛み止めと財布を持ち帰ったと述べている。

翌朝には腫れた右の頬を鏡で見て笑う場面もあったという。三日目から腫れと痛みは落ち着くとのことだったと記され、経過の描写が詳細に伝えられている。

また身近な人に尋ねたところ「ドライソケット」を知っている人は一人だけだったと明かし、その存在を読者に知らせたいという意図が示されている。文章全体は手術前後の実情と注意喚起を織り交ぜた内容である。