映画「TOKYOタクシー」（11月21日公開）の先行上映会が24日、大阪府豊中市の豊中市立文化芸術センターで行われ、山田洋次監督（94）が登壇した。上映後、監督は「生まれ故郷の豊中に久しぶりに帰ってまいりました」と述べ、観客の拍手に応えた。

本作は85歳のマダム（倍賞千恵子、84）と、彼女を東京・柴又から神奈川・葉山の高齢者施設まで送るタクシー運転手（木村拓哉、52）の奇跡のような1日を描く物語である。倍賞について監督はこれまでの役柄を紹介し、倍賞が寅さんシリーズで「さくら」役を50本近く務めてきた経歴に触れた。

山田監督は木村について「どちらかというと無口な男」と表現したが、共演者の北山雅康（58）は現場での印象を補足し、木村がスタッフと積極的に交流して現場の空気を作っていたことを明かした。北山は過去にドラマ「HERO」（2001年）第4話にゲスト出演したものの撮影で絡む機会がなかったとし、今回の重要なシーンで監督からなかなかOKが出ない間も「木村さんが芝居を受けてくださってたので、ありがたかった」と感謝の言葉を述べた。