9月中旬、山下智久が自身のインスタグラムを更新し「18年間お疲れ様でした。」と添えて1台のヘリコプターへの思いをつづった。労をねぎらったのは、フジテレビ系医療ドラマシリーズ『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』で使用された機体の引退である。

『コード・ブルー』は救命救急センターを舞台に藍沢耕作らフライトドクター研修生の奮闘を描き、2008年に第1シーズン、2010年に第2シーズン、2017年に第3シーズン、2018年に劇場版が公開された。約10年間続いたこのシリーズは現実の世界にも影響を与え、実際の医療従事者からの支持も厚かった。

5月に行われた医学系の学会では山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介のメインキャスト5人がサプライズでトークショーを行った。この学会は作品の医療監修を担い撮影現場にもなった「日本医科大学千葉北総病院」が主幹であり、医療従事者への恩返しの意図もあった。

山下はロケ中、目に入る生死をさまよう人たちに対して「何もできないつらさがある」と語っており、そうした思いが今回の行動にもつながったとされる。5人は青色の花束を持って千葉北総病院に駆けつけ、撮影でお世話になったドクターヘリの最後の飛行を目に焼きつける形で見届けた。長年にわたり作品と現場を支えた機体に対し、キャストが感謝を示した場面となった。