アニメ『オッドタクシー』のクリエイターコンビ・木下麦監督と脚本家・此元和津也氏が制作スタジオCLAPと再びタッグを組んだ最新作『ホウセンカ』が公開中である。本文では、本作で那奈の息子・健介役を声優の花江夏樹が演じていることが明らかになったと伝えている。

物語は、無期懲役囚の老人・阿久津が独房で死を迎えようとする場面で、一輪の花・ホウセンカが彼に話しかけることから始まり、その“会話”の中で阿久津が自身の過去を語る構成である。舞台は1987年、夏。海沿いの小さな街で、阿久津は兄貴分・堤の世話で年下の女性・那奈とその息子と共に暮らし、縁側からは大きな花火が見える日々が描かれる。

作品では、追い詰められた阿久津が堤と共に組の金3億円の強奪を企てる出来事があり、“大逆転”を巡る男の人生と愛の物語が展開する。花江が演じるのは物語の後半で登場する現在の健介で、かつて阿久津と那奈とともに暮らした町を夜明け前の薄暗い時間に那奈を乗せて車を走らせるシーンなどで姿を見せる。

収録では木下監督から「日常会話の中で、当たり前に長い時間を一緒に過ごしている感じを出してほしい」との指示があり、花江は「宮崎美子さん（現在の那奈役）との掛け合いもとても楽しく、温かい現場でした」と振り返っている。花江は『オッドタクシー』でも主人公・小戸川を演じており、木下監督からの“熱烈なオファー”により再タッグが実現した。

公開を記念して、花江夏樹、斉藤壮馬、木下麦監督が登壇する舞台あいさつ付き上映会の開催も決定している。■『ホウセンカ』舞台挨拶付き上映会 日時：10月22日午後7時からの上映回（上映後に舞台あいさつ） 会場：新宿バルト9 登壇者：花江夏樹、斉藤壮馬、木下麦監督 料金：一律2200円（各種割引・ムビチケ・招待券適用不可） チケット販売：劇場オンラインにて10月12日午前0時（＝10月11日深夜0時）より販売開始 と案内されている。