山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYOタクシー』に大竹しのぶが声で参加することが発表された。松竹創業130周年作品で、フランス映画『パリタクシー』（22）を原作に、刻々と変化する東京を舞台に人生の喜びを描くヒューマンドラマである。

出演は倍賞千恵子と木村拓哉を中心に、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史ら多彩なキャストが名を連ねる。木村はタクシー運転手の宇佐美浩二を演じ、ある日85歳の高野すみれを東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになる。

すみれは「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と頼み、幼少期から現在までの思い出の場所を巡ることで、浩二と心を通わせていく設定である。

大竹が演じるのは浩二の姉・圭子で、浩二の一人娘・奈菜の音大附属高校への推薦入学決定や入学金、タクシーの車検代、家の更新料などで家計が逼迫する場面が描かれる。まるで本当の姉弟のような掛け合いが見られるという。

大竹の山田組参加は『学校III』（1998）以来27年ぶりで、本作が木村との初共演となる。大竹は「今度こそちゃんと顔と顔を見てお芝居できるといいなと思います」と声だけの出演を惜しむコメントを寄せている。木村は『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加となるなど、ベテラン陣の結集が話題となっている。