鳥取県北栄町にある青山剛昌ふるさと館は、漫画家・青山剛昌の歩みと『名探偵コナン』の世界観を直に感じられる施設である。2007年にオープンし、外観から作品の雰囲気が伝わる作りになっている。

館内では青山剛昌のプロフィールやデビューまでの軌跡を資料や映像で紹介しており、創作の裏側を知ることができる。仕事場を再現したコーナーには道具や書類が並び、作品がどのように生まれたかを伝える展示が充実している。

毛利小五郎の探偵事務所を再現したスペースなどキャラクターに結びつく展示も用意されている。体験型の目玉として阿笠博士の発明品「ターボエンジン付スケートボード」の体験コーナーがあり、ゲーム感覚で乗ってスコアを競うことができる。

光や鏡を使ったトリック体験コーナーや、入館チケットをかざすと画面にコナン君が登場して一緒に記念撮影ができる仕掛けなど、参加型の演出が多いのも特徴である。ふるさと館から徒歩約10分の場所には「コナンの家 米花商店街」があり、町全体が作品の世界観に包まれている。

館内外を巡ることで作品の背景や青山剛昌の創作意図に触れられる設計で、世代を問わず楽しめる聖地巡礼スポットとなっている。訪問後も町歩きや展示の体験要素が思い出を深める構成である。