ファンタジー漫画「葬送のフリーレン」は原作・山田鐘人、作画・アベツカサによる作品で、2020年に「週刊少年サンデー」で連載を開始した。コミックスは14巻が刊行され、全世界で3000万部を発行している。

アニメは24年9月に第1シーズン28話の放映を終え、続く第2シーズンの開始が26年1月に決定した。原作は24年末に一時中断したものの、この7月末から連載が再開された。

作品は国や世代を問わず幅広い支持を得ており、東京の東急歌舞伎町タワーや石川県の金沢21世紀美術館での特別展など各地のイベントも話題になっている。アニメのオープニングテーマであるYOASOBIの「勇者」も注目を集めている。

物語の舞台は中世や近世のドイツをモデルにした架空の国々で、登場人物や地名にドイツ語風の造語が用いられている。作者は北欧神話（ゲルマン神話）に触発されており、その影響は作中に登場する種族や設定にあらわれる。

本作はリヒャルト・ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」やジョン・R・トールキンの小説『指輪物語』（映画は「ロード・オブ・ザ・リング」）と類似・共鳴する要素があり、ワグネリアンやファンタジー小説の愛好者にも馴染みやすいと指摘されている。アニメは各国の配信サービスでも視聴者から支持されている。