tvNの土日ドラマ『暴君のシェフ』がNetflixでも配信され、世界50ヵ国で週間トップ10入り、日本では連日1位を獲得するなど好評を博している。

本作はプロの料理コンテストで優勝し三つ星レストランのヘッドシェフ（料理長）となったヒロインが、なぜか朝鮮時代へタイムスリップし、ヨンヒ君イ・ホンと出会う“美食ロマンス”である。

主人公のフレンチシェフ、ヨン・ジヨンを演じるのはイム・ユナ（少女時代）。『キング・ザ・ランド』『ビッグマウス』などを経て本作でも芯の強いヒロインを好演している。

イム・ユナは撮影のために3カ月調理学校に通い、包丁さばきなど基本から習得したという。劇中では“亡き母親の味”を彷彿とさせる料理が物語を動かす重要な要素となる。

ヨン・ジヨンと関わる王イ・ホン役にはイ・チェミョンを抜擢。時代劇初主演のイ・チェミョンは所作や乗馬、弓術まで習得し、威厳のある王を表現している。

監督は『根の深い木』『ホン・チョンギ』などを手掛けたチャン・テユ。ジヨンの料理を強調する映像表現や、指の毛まで逆立つような食事シーンなどファンタジーコメディらしい演出が随所に散りばめられている。

一方で歴史的事象に絡むエピソードも盛り込み、イ・ホン（モデルは朝鮮王朝10代王・燕山君）の弾圧の予見に関する展開も描かれている。