期待の若手監督・飯塚花笑の最新作『ブルーボーイ事件』が2025年11月14日に劇場公開される。

本作は1960年代後期の日本を舞台に、性別適合手術（当時は性転換手術）が合法かどうかを巡る実際の裁判「ブルーボーイ事件」を描く社会派ドラマである。錦戸亮は本作で弁護士の狩野役を演じ、主人公のトランスジェンダー女性サチ（中川未悠）と共に法廷に立つ。

この裁判は、当時の社会で性別適合手術を行った医師が検察に逮捕され、手術を受けた患者たちが証言台に立った歴史的な事件だ。監督の飯塚は詳細な調査を重ね、トランスジェンダーの尊厳や苦悩を丁寧に描き出している。

主人公サチは喫茶店で働きながら恋人からのプロポーズで幸せを感じていたが、弁護士狩野の依頼で証人として出廷を決意。彼女はかつて性別適合手術を受けた医師の元で治療を受けており、仲間たちと共に自分たちの尊厳を賭けて法廷に臨む。

キャストには、トランスジェンダーの当事者が起用されており、社会問題に真正面から向き合った意欲作として注目を集めている。

また、プロデューサーの遠藤日登思は過去のヒット作を手掛けてきた経験を活かし、飯塚監督と脚本を何度も改訂し完成度を高めた。

本作は社会的なテーマを扱いながら、人間の尊厳と希望を織り交ぜた物語として、多くの観客に衝撃と感動を与える作品として期待されている。