杉並区高円寺の老舗ライブハウス「Live Music JIROKICHI」の開店50周年を記念した特別展が、座・高円寺 地下2階のギャラリーで開催されている。これまでの歴史や写真、関係者の資料などが展示され、ライブハウスの歩みをたどる内容となっている。

こういう展覧は単なる回顧ではなく、推しやカルチャーをリアルに楽しみ直す最高の入口である。まずは会場で音楽や写真に触れて、その場で話しかけられそうな人を探してみてほしい。展示を見て「あのライブに行った」とか「このバンドの話」を始めるだけで、会話は自然に盛り上がる。語れる相手がいると熱量は一気に加速するから、展示観覧をただの“見る”経験で終わらせないことが大事だ。展示帰りに近隣のライブハウス巡りや、喫茶店で感想を語り合う予定を入れるだけで、推し活は現実に根づく。仲間がいない場合は、まずは一人で今週末に足を運んでみるのも手だ。一人参加歓迎のイベント感覚で行けば、周りも同じテンションの人が多く会話のハードルが下がる。展示をきっかけに小さなイベントを自分で企画してみるのもおすすめだ。例えばお気に入りの記念写真を持ち寄るミニオフや、ライブ音源を流しながらの感想会を企てれば、そこで出会った人と次のライブに一緒に行く約束が生まれる。結局、好きなものは誰かと語って初めて深まる。展示を“ひとりの思い出”で終わらせず、イベントや仲間づくりにつなげていくと、高円寺の音楽文化をより長く、自分ごととして楽しめるはずだ。