東急世田谷線の開通100周年を記念し、都市生活学部ユニバーサルデザイン研究室が「ファミリーミュージックトレイン」を開催する。2026年1月25日に世田谷線三軒茶屋駅から下高井戸駅間を往復する車内ライブで、対象は10歳以下の子どもと保護者、参加費は無料、各便定員は約24名。参加は事前申込制で、応募多数の場合は抽選となる。

路面電車の車内で生の音楽を聴くというシンプルな仕掛けが、日常を特別化する瞬間をつくる。子ども連れ限定という設計は、親同士が「音楽をきっかけに話せる」空気を生みやすく、普段のコンサートよりも会話の種が尽きないのも魅力だ。こういう熱量って、結局“語れる相手”がいると一気に加速する。参加できたら、移動時間そのものが思い出になり、帰りに近くのカフェで余韻を語り合えば、子どもの体験が家庭の宝物に変わる。

当選しなかった場合でも発想は広げられる。沿線の小さなライブカフェや公園で同じテーマのミニイベントを主催してみるのも手だし、親子が集まる場を「自分で企画」すれば同じ熱量の仲間が見つかりやすい。車内演奏のような移動型イベントは、現場で出会う偶然の会話が生まれやすく、「会って楽しむ体験」が推し活や趣味活の継続力を支える。小さな企画でも、参加者同士が次に会う予定を作れるような余白を残すと、次の楽しみが自然と生まれてくるだろう。