1984年に制作された坂本龍一のドキュメンタリー「Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto」が4Kレストアされ、全国で順次劇場公開されることになった。公開を記念して、WALL_alternativeで「Tokyo Melody｜Popup」が2026年1月10日から18日まで開催される。展示ではポートレートや映像、関連資料、視聴覚エリアが公開される。

ファン目線で言えば、これはただ観るイベント以上の“体験”だ。映像で蘇る80年代の東京風景や録音スタジオの息遣いを直に味わえる展示は、音楽の細部にまで熱を向けてきた人ほどワクワクするはず。上映を観て終わりにせず、ポップアップで写真や資料を確かめ、そこから自分なりのセットリストや時代解釈を作ると記憶が深まる。こういう熱量って、結局“語れる相手”がいると一気に加速する。上映後に同じテンションの人と集まって話す場があるだけで、推し活は現実に根づく。初めての人は展示や上映をきっかけに小さな企画を立ててみるのもおすすめだ——ミニ鑑賞会を主催したり、展示後に近場でお茶をしながらアルバムを順に聴き直すだけで、新しい楽しみ方が生まれる。好きなものは画面の中だけで完結しない。会って語り、次の予定に落とし込むことで、坂本龍一の音と時間が自分の生活に自然に根付いていく。