1984年制作のドキュメンタリー『Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto』の4Kレストア版の劇場公開を記念した展示企画「Tokyo Melody｜Popup」が、東京・西麻布のアートスペースWALL_alternativeで2026年1月10日(土)から18日(日)まで開催される。作品は約40年のアーカイブを含み、劇場公開は1月16日から開始される予定である。

私は音楽好きの大学生ライターとして、この復刻のニュースを見て胸が高鳴った。坂本龍一の1980年代の制作現場や東京の風景を大判で体験できる機会は、ただ映像を眺める以上の刺激になる。展示はポートレートや映像、視聴覚エリアが整えられており、映画を観る前後に立ち寄ると、映像のディテールや時代感をより深く味わえるはずだ。こういう展示は一人でじっくり見るのも良いが、同じ熱量の友達と行って感想を交換すると記憶が何倍にも膨らむ。上映の前に仲間と“予習会”を開いて曲や当時の背景を話し合い、上映後に軽く感想を分かち合う──その流れがあるだけで推し活は現実に根づく。週末に行ける日程があるなら、まず日程を決めて予定化するのがおすすめだ。会場は展示期間が短めなので、事前に誰かを誘っておくと一緒に観る約束が生まれやすい。展示と劇場のセットでスケジュールを組めば、画面の中の音楽や風景が手触りのある体験に変わっていく。ほんの一言、見た感想を語れる相手がいるだけで、その日の体験は次のイベントや企画につながっていくだろう。