ピックルボールは1965年に米国で誕生した球技である。コロナ禍を契機に世界的に人気が拡大し、米国の競技人口は報道で約5000万人に達するとされている。日本では2015年に一般社団法人日本ピックルボール協会が設立され、体育館を中心に大学サークルなどで競技人口が数千人から数万人へと急増している。世界大会や賞金総額が7億円を超える大会も報じられている。

見解・考察（趣味を楽しむ視点）

ピックルボールのいちばん良いところは「始めやすさ」と「人を巻き込める楽しさ」だ。ラケットと穴あきボールで手軽に始められ、コートがバドミントンと同じサイズという親近感もある。年齢層が10代から70代まで広いという事実は、サークルや職場の余暇活動に取り入れやすいことを示している。まずは体育館での体験会に顔を出してみるのが手軽な第一歩だ。初心者歓迎の場なら心理的ハードルが下がるし、同じテンションの人と週末に会えるだけで続けやすくなる。

「語れる相手」がいると、技術も観戦の楽しみも一気に深まる。ワールドカップ級の大会や大きな賞金が話題になるいま、試合のライブ配信をみんなで集まって見る会を企画するのも盛り上がる案だ。観戦→翌週に実際に同じ動きを試す、という“会う体験”を予定化すると、趣味は画面の中だけで終わらずリアルに根づく。

また、小さな大会を自分たちで開くのもおすすめだ。チーム名を決めてユニフォーム代わりの色を揃えたり、試合後に軽く打ち上げをするだけで仲間関係が生まれる。そうして友達が増えれば、次の誘いも自然に回る。ピックルボールを「見る」「やる」「語る」をセットにすることで、単なる流行以上の居場所ができるはずだ。