電話の自動応答サービスなどを手がける企業「IVRy」は、オフィス内に幅7メートル・高さ3メートルのボルダリング壁を設置した。設置のきっかけは、創業当初に採用したい人物がボルダリング好きだったという話からで、昼休みなどの空き時間に気軽に登れる環境を作る狙いがある。オープンスペースやDJブースも併設し、対面での交流を促すオフィス改革の一環である。

オフィスにボルダリングがあるというニュースを聞くと、「趣味を日常に取り込む」ってこういうことかとワクワクする。ジムに行く時間が取りにくい人でも、昼休みや仕事の合間にちょっと登れるのはハードルがぐっと下がるし、同じ壁を共有するだけで会話が生まれるのが最大の魅力だ。初心者向けのルートや軽いチャレンジを設定しておけば、居合わせたメンバーで盛り上がる短時間イベントとして成立するし、記録を写真や動画で残して社内SNSやチャットで共有すれば「次はやってみよう」と誘い合う循環が生まれる。こういう熱量って、結局語れる相手がいると一気に加速する。オフィス外でも近所のジムにみんなで行く週末企画を作ったり、一人参加歓迎の練習会を定期開催すれば、仕事の延長線上だけでは出会えない同じ温度感の仲間が増えていくはずだ。また、ボルダリングをきっかけに部署を越えた交流が生まれれば、アイデアの発散やチームビルディングにもつながる。好きがそのまま企画になると、推し活や趣味活が単発で終わらず続いていく。今週末、近場で同じテンションの人と会える場があるだけで、「好き」を現実に根づかせる一歩になるだろう。