海外映画を日本流にリメイクした邦画を特集する連載の第2回で、台湾の自伝的小説を原作とする作品の日本版が取り上げられている。

監督は長谷川康夫、主演は山田裕貴と齋藤飛鳥、松本穂香が脇を固める構成である。物語はクラスの席替えから始まり、水島浩介（山田裕貴）と早瀬真愛（齋藤飛鳥）の距離が近づいていく青春群像を描く。

原作はギデンズ・コーの自伝的小説で、元の台湾版は1990年代が舞台だったが、日本版は地方都市を舞台に2000年代へ年代を移している。ストーリーの構成は原作に忠実に沿っており、主演二人の演技が作品の魅力を支えていると評されている。

友人たちのキャラクターは日本仕様にアレンジされ、作品を盛り上げる要素となっている点も紹介されている。さらに、劇中のデートシーンは実際に台北で撮影され、台湾版で印象的だったランタンを飛ばす場面も再現されているため、原作・台湾版との関係性を残しつつ日本化した仕上がりになっている。

同種のリメイク作品は国を超えて愛される傾向があり、2025年には韓国版『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』が公開され、TWICEのダヒョンがヒロインを務め話題になった例もある。