佐倉編物研究所の伊藤直孝さんは、東京大学で化学を学び研究者から編み物作家に転身した経歴を持つ。記事は12月3日配信で、伊藤さんが編み物に見出した数学的な面白さを語る内容である。

伊藤さんは小学校6年生で家庭科の副読本をきっかけに鎖編みと長編みを教わり、偶然できた最中のような形を針刺しに仕立てたエピソードを紹介している。今も母が愛用していると伝える。

町内会館の図書コーナーで見つけたかぎ針編みの模様集をテキスタイルの見本帳のように眺め、規則正しく配列される形に興味を持ったという。高校2年生の家庭科で編んだマフラーが現在の活動につながったと述べる。

伊藤さんは編み物には目数や段数を数えたり、それをもとに計算したりする場面が多いと説明する。「ここからここまで何段で何目増やすには、何段ごとに増やしていけばいいか」という考え方は植木算のような思考に近いと語っている。

記事の後半では「QRコードも編める!?」といった話題や、SNSの普及で男性の作品が多く見られるようになった点にも触れている構成である。