映画「爆弾」が公開4週目にして動員143万人、興行収入20億円を突破(11月27日時点)している。作品はミステリー大賞2冠のベストセラー小説を映像化したものだ。

メガホンをとるのはAOI Pro. CCO 永井聡監督で、これまでに「帝一の國」や「恋は雨上がりのように」などを手がけている。物語は取調室で行われる先読み不能の謎解きゲームと、東京中を駆け巡る爆弾探しがリアルタイムで進行する構成となっており、ミステリーとアクションを融合させたエンターテイメント性が特徴である。

「爆弾」では佐藤二朗がスズキタゴサクという謎の中年男を怪演し、その存在感が話題となっている。佐藤二朗は「第50回報知映画賞」助演男優賞を受賞した。

本作は同賞で作品賞、監督賞(永井聡)、主演男優賞(山田裕貴)、助演男優賞(佐藤二朗、渡部篤郎)、助演女優賞(伊藤沙莉)の5部門6ノミネート入りを果たしている。

佐藤は出演が決まる前から原作を読んでおり、自身と類似点が多いことから運命的な役柄と感じていたという。撮影では山田裕貴や渡部篤郎らと心理戦のようなセッションを繰り広げ、佐藤は「超一線級の俳優たちのお芝居を一番近い特等席で見られて、セッションできるのが夢のようで。晩酌しながら妻に『俺、今楽しいわ～』と毎日言っていました」とコメントしている。

表彰式は12月中旬に東京都内で行われる予定で、国内の映画賞レースの幕開けとして本作の今後の動向が注目される。