邦画の推し活は、上映形態や公式イベントと連動した動きが活発化している傾向である。舞台挨拶や監督・キャストのトークイベント付き上映が注目を集め、劇場でしか味わえない体験を求める層が増加している。

限定グッズやコラボカフェといった物販連動も重要な推し活要素である。缶バッジや生写真、数量限定のビジュアルアイテムが来場動機となり、リピート来場を促進している。

SNSでの共有とコミュニティ形成が活発で、上映前の予習・考察スレや鑑賞後の感想共有が推し同士の交流を深める役割を果たしている。ハッシュタグを使ったファンアート企画や上映会のオフ会化も見られる。

劇場と配信の両軸を使った追いかけ型の楽しみ方も広がっている。初回劇場鑑賞で熱を高め、後の配信やブルーレイ特典で細部を補完する流れが定着しつつある。

また、映画祭や特集上映での“推し拾い”が増え、多様な作品との出会いが推し活の幅を広げている。ファンが集う場としての劇場の価値が再評価され、邦画推し活は作品体験の多層化が進んでいる。