2025.12.2
フジタからはじまる猫の絵画史、府中で開催
2025.12.2
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東京・府中市美術館で「フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫」が開催されている。翻訳家／ライターの野中モモによるレポートをもとに、26人の作家・83点の作品で猫をめぐる洋画の歴史をたどる企画展である。
西洋絵画の伝統では猫はあまり描かれなかったが、日本の近代洋画家たちは猫を特別なモチーフとして取り入れてきたことが示されている。とりわけ藤田嗣治は1920年代にパリで人気を得て、たびたび猫を取り上げセルフブランディングに活用した変遷が展示で追える。
展示は第二次世界大戦後に至る藤田の猫像の変化を含め、その先に現在の漫画やアニメへの道筋を感じさせる構成となっている。締めくくりには猪熊弦一郎の抽象的な猫表現が並び、のびのびした線と絶妙な色彩が印象的である。
また「フジタ以前」の例として菱田春草の小さな黒猫が紹介され、印刷では再現できないオリジナルならではのよろこびが伝わる。会期は2025年9月20日（土）〜12月7日（日）、会場は府中市美術館（東京都都府中市浅間町1-3）、開館時間は10:00〜17:00（入館は16:30まで）、休館日は月曜日。問い合わせは050-5541-8600である。
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