近年、陶磁器を取り入れた推し活が注目を集めている。限定デザインのマグカップや小皿、置物といった器を推しグッズとして展開する動きが増え、素材の温かみや使うたびに増す愛着が支持されている。

陶芸作家とクリエイター、イベント主催者が協働して生まれるコラボ商品や、推しのモチーフをあしらった受注生産のオーダーメイド器がファン層に広がっている。手仕事の痕跡や釉薬の表情など、既成の大量生産グッズとは異なる一点物感がコレクション欲を刺激する。

体験型のワークショップや展示会で自分で成形・絵付けをして焼成を依頼するサービスも多く、推しにまつわる思い出を「形」に残す新たな参加型コンテンツとして人気が高い。展示会では器を撮影できるフォトスポットが設けられることもあり、SNSでの発信と相性が良い。

一方で陶磁器は割れやすく、長期保存や設置の際には梱包・クッション材、直射日光や急激な温度変化の回避など基本的なケアが重要である。飾り方では専用の飾り棚やアクリルケース、湿度管理を意識することで色や形の劣化を抑え、長く楽しめる環境を整えることが勧められる。

購入側は実寸や重量、電子レンジや食洗機の対応可否など使用シーンを確認しておくと安心である。今後はサステナブル素材の採用や小ロット生産の受注、イベント連動の限定リリースがさらに増え、陶磁器が推し活の定番アイテムとして定着する可能性がある。