「意東わくわくチャレンジ２０２５」が松江市東出雲町下意東の意東小学校で開かれ、地域の歴史や特産品に触れる催しとして児童らが陶芸や地場産品の体験を行った。世代間のつながりも深めようと地域住民や同校でつくる実行委員会が企画し、２４人が参加した。

江戸時代末期に近隣で作られていた「意東焼」に着目し、半世紀前に「意東窯」を開いた安部宏さん（７８）が案内人を務め、制作の技や由来を紹介した。参加者は安部さんから「土を寄せるように延ばして」と助言を受け、指で粘土を丁寧に成形した。

体験では野菜を入れる皿などを作る児童の姿が見られ、陶芸の工程を実践的に学んだ。食品紹介では「揖屋かまぼこ」が町を代表する特産品とされ、町内６社の味を食べ比べることで、かつて日本一の漁獲量を誇った中海の赤貝にも思いをはせる時間が設けられた。

参加した６年の古藤陽大さん（１２）は野菜皿を作り「意東のことをしっかり知ることができ、好きになった」と語った。こうした体験を通して児童らは地域への愛着を深めた。