2025.12.2

クマ被害とハンター不足の現場リポート

2025.12.2

キービジュアル

東北地方などでクマ被害が相次ぎ、地域での対応が急務となっていると報じられている。ハンター不足も深刻な課題として指摘されている。

正論1月号では、狩猟歴30年以上のハンターである「不肖・宮嶋」ことカメラマン、宮嶋茂樹氏が、特に被害が深刻な秋田へ急行して現地をリポートしている。宮嶋氏はクマ対策の難しさを伝えるとともに、ハンターとしての〝雄姿〟を写真で公開している。

秋田では自衛隊員も出動したが、武器を使わないことになっており、持っていけたのは盾とクマよけスプレーと木銃(銃剣道で使う武具)ぐらいであった。その役割はクマ駆除そのものではなくあくまで〝後方支援〟であるとされる。警察官はライフル銃による駆除が可能となったのに比べ、不肖・宮嶋の不満は尽きない。

記事では昭和期に自衛隊がトド駆除のため「訓練」名目で機関砲発射や戦闘機による機銃掃射まで行った事例があったことも紹介している。

同じくハンターで、元予備自衛官でもある葛城奈海氏は、自衛隊の後方支援がそもそも任務なのかと疑問を呈している。葛城氏は中長期的にはクマ対策に向けたハンターの育成確保が不可欠だと指摘し、半世紀前に約49万人いたハンターは現在約8万人にまで激減していると警鐘を鳴らしている。

また近年のクマ騒動は日本人が野生動物と戦うことを忘れた結果ではないかとも訴えている。

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