2025.12.1
サクランボ農園の“空の警備員”に小型ハヤブサ
2025.12.1
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ミシガン州のサクランボ農園で、体長わずか23センチの小型猛禽類が鳥害対策として有効であることが示された。
米ミシガン州立大学（MSU）の研究では、アメリカチョウゲンボウ（学名：Falco sparverius）が野鳥を追い払うことで作物被害と汚染リスクを低減すると報告されている。
研究成果は2025年11月26日付で科学雑誌『Journal of Applied Ecology』に掲載された。
鳥害は農家にとって年間で5〜30％の作物損失を招くことがあり、従来のかかしやネットなどの対策には限界があると指摘されている。
加えて、農園で採取した鳥のフンをDNA解析したところ約10％からカンピロバクター菌が検出され、食品安全上の懸念も確認された。
研究チームは自然の捕食者を活用する手法を実地で検証し、ミシガン州北部の複数の農園で猛禽類を誘致する試みを行った。
誘致された個体は現場で繁殖が確認され、野鳥の抑止とともに作物保護や汚染リスク低減に寄与したとされる。
小さな天敵を利用するこの方法は費用対効果の面でも期待され、農家にとって新たな選択肢となる可能性がある。
本研究は自然と共生する形での鳥害対策の現実解を示し、広域的な応用の検討が注目されている。
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