１１月３０日、調布市の「京王アリーナＴＯＫＹＯ」サブアリーナでパラスポーツの体験イベントが開かれた。市制施行７０周年の記念行事として開催され、親子連れを中心に多くの参加者が訪れた。

会場では車いすバスケットボールやブラインドサッカーなどの体験プログラムが用意された。車いすバスケットボールではクラブチーム所属の選手たちが講師を務め、車いすの動かし方やシュートの投げ方などを説明した。

参加した家族の中には須沢詩ちゃん（５）もおり、「ボールを遠くに飛ばすのが難しかった。もう１回やりたい」と感想を述べた場面もあった。体験を通じて子どもたちの興味や関心が高まる様子が見られた。

また、昨年現役を引退したパラリンピック走り幅跳び銀メダリストの山本篤さんによる「走り方教室」も実施された。山本さんは姿勢や腕の振り方、足の運び方を子どもたちと一緒に走りながら解説し、「一番大切なのは繰り返すこと。何度も繰り返せば、速く走れたり、遠くに跳べたりするようになる」と呼びかけた。

主催側はこうした体験を通じてパラスポーツの普及を図り、障害のある人への理解促進と市民参加の拡大を目指している。参加型プログラムが地域での理解と興味の喚起につながったことがうかがえる。