安威川敏樹が選ぶ鷹の爪大賞2025は棚橋弘至である。選考理由として、棚橋が今年一貫して他団体との交流に積極的であった点が挙げられている。

社説は、2023年の暮れに棚橋は新日本プロレスの社長に就任したことを前提に論を進めている。来年の1月4日、東京ドームでのオカダ・カズチカ戦で現役引退する予定と報じられた一方で、2025年は1月4日に引退を賭けてEVILとのランバージャック・デスマッチを敢行し、引退は回避されたものの1年にわたるファイナル・ロードが始まったとも記されている。

その傍らで棚橋は新日の主力選手として活動しつつ、DDTプロレスリングやプロレスリング・ノアといった他団体とも絡んだ。さらに7月13日にはドラゴンゲートの年に一度の祭典、神戸ワールド記念ホール大会にも登場した事実が本文で紹介されている。

記事は、棚橋が新日社長の立場でありながら他団体に“塩を送る”ような振る舞いを見せた点を従来の新日観と対比して評価している。また社長およびUJPW理事に専念しなければならないほど課題が山積みであることも指摘している。筆者は2025年を転機として、来るべき年が「プロレス元年」になる可能性に期待を寄せている。