2025.12.1
仕事猫、くまみね工房で番頭役に
2025.12.1
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ヘルメット姿の猫が「ヨシッ！」と指さし確認するイラストで知られる「仕事猫」は、イラストレーターくまみね氏の作品で、22年に国土交通省関東地方整備局とのコラボレーションを開始した。翌年には着ぐるみも登場し注目を集めた。
このコラボを仕掛けたのが佐藤慶祐さんで、2025年春に四半世紀に及んだ国家公務員生活に区切りをつけ、くまみね工房の番頭役へ転身した。自身を「異端の公務員」と語るほど珍しい経歴を歩んできたと記される。
佐藤慶祐さんは一般職の事務官として運輸省（現国交省）に入省し、人工衛星「きずな」を使った離島の遠隔通信研究や羽田空港Ｄ滑走路整備、藻場造成実験など多様なプロジェクトに携わった。中でも南鳥島整備への従事は「忘れられない思い出」として挙げられている。
広報に初めて携わったのは京浜港湾事務所で、横浜開港祭／川崎みなとまつりを担当した際に同事務所がツイッター（現Ｘ）公式アカウントを開設し、1カ月で10万アクセスを記録した。東京湾大感謝祭ではくまモンの誘致も実現するなど広報面で存在感を示した。
くまみね氏の「仕事猫」に魅了された佐藤慶祐さんは、ネットミームとしての人気と建設現場の空気を融合させる広報の有用性を確信したものの、予算確保や上層部の理解、他省庁の活用事例調査など高い壁があった。約2年の調整を経て条件付きで広報費支出が認められ、長期運用できる仕組み作りにも注力したという。
こうした取り組みを通じて、キャラクターを活用した官庁広報の新たな表現と継続運用の仕組みづくりが進んでいる。
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