VWの新たなGTIが、往年の魅力を携えて復権を狙う姿勢を鮮明にした。南仏のポールリカール・サーキットで行われた国際試乗会では、初代モデルを含む歴代車両が並び、「GTI is Back」のサインが会場を覆ったという。

フロントマスクはバンパーのインレットとグリルがつながる独特の造形で、初めてのGTI専用グリルを備えた点が注目された。こうした外観の変化は「ゴルフの本気」を感じさせるものだと評価されている。

走りについては、トリッキーなワインディングやサーキットでの試乗でも高い完成度を示したと報告されている。筆者は当初、日本の道路での適合性を懸念していたが、それを払拭するほど魅力的な動的性能が確認できたと伝えている。

内装ではチェック地のシートや365ΦのDシェイプステアリングといったGTIらしい演出が継承されている。オプション設定も明示され、レザーシート＝21万円、MMS＝24万6750円、サンルーフ=11万5600円と具体的な価格が示された。

実用面でも通常350リットル、最大1305リットルという荷室容量が確保されており、日常性とスポーツ性の両立を図っている。総じて、ゴルフVのGTIは伝統を踏襲しつつ現代の要求に応えようとする姿勢が明確だとまとめられる。