学生時代のプロレス経験を持つ棚橋弘至と真壁刀義の対談記事である。真壁は「トップから見た景色って、トップじゃないとわからない」と述べ、トップは自らが団体を引っ張り、観客の期待を引き上げる役割を担うと説明している。観客を興奮させ、もう一度プロレスを見に来させることがトップの責務だとも述べている。

棚橋はボディメイクやプロモーションでプロレスを広げてきた一方、真壁は「スイーツ真壁」としてメディア露出を通じてお茶の間に届く役割を果たしてきたと語る。真壁は後輩育成の重要性を強調し、「棚橋は100年に一人じゃない。本当は10日に一人の逸材だった」と冗談交じりに述べ、優秀な後輩を多数育てることが社長としての課題だと指摘している。

また、プロレスを知らない層に届かせるにはリング外での発信も必要だとし、後輩には「趣味を持て」と勧めている。真壁刀義（まかべ・とうぎ）／1972年９月29日生まれ。神奈川県出身。96年2月に新日本プロレスの入門テストで合格。97年2月15日、大谷晋二郎戦でデビュー。豪快なファイトスタイルでG1 CLIMAX優勝やIWGPヘビー級王座、NEVER無差別級王座など数々の実績を残す。一方で、テレビ番組でスイーツ好きを披露し人気を獲得し、新日本プロレスの黄金期再興に貢献した。