新日本プロレスが沈んでいた時期、真壁刀義は道場の大掃除の日に棚橋弘至と駐車場で短い会話を交わしたと語っている。たまたま駐車場でオレと棚橋しかいなかった時に、「オレたちで変えていこうよ」と真壁が声をかけたという。

真壁は続けて、「かつての両国の第１試合のような闘いをやっていかなかったら、新日本は全部壊れるぜ」と危機感を示し、棚橋は「そうですよね」と応じた。そこで火がつき、それが後に新日本を復活へ導く“点火”になったと説明する。

以後、真壁は後輩たちにガンガン喝を入れるようになり、試合前には「おい、てめえら、気合い入れろ、この野郎！」「しょぼい試合したらわかってんな、この野郎！」と発破をかけるなど現場での行動を強めた。若手同士がお互いに背中を押し合う空気が生まれ、チームの勢いにつながったという。

しかし、その後のコロナ禍で再び低迷した時期もあり、真壁はここから再び新日本を持ち上げる決意を示している。記事は、リングでの激しい突進ファイトで「暴走キングコング」の異名をとる真壁刀義の証言として、この一連の覚悟と現場の声を伝えている。