大阪府住宅供給公社は、大阪府内に提供する公社賃貸住宅スマリオ（SMALIO）の香里三井・B団地において、大学生と企業が協働したカラーコーディネートによるペイントリノベーション住戸を公開した。2025年11月1日に開催したDIYイベントをきっかけに誕生したもので、大阪電気通信大学の学生と塗料販売店・株式会社タカラ塗料が色彩計画に参加した。団地住民や地域住民がイベントで壁のペイント体験を行い、キッチン棚づくりなどのワークショップも実施された。

その後、学生と株式会社タカラ塗料が協力して、イベント会場の住戸と別途施工した計2戸をテーマ性のある色づかいで再編集した。住戸ごとに異なるコンセプトで仕上げられ、空間そのものが個性を語る設えとなっている。

17棟5階 410号（専有面積：44.58平方メートル）はLDKにCheddar Cheeseを配し、好奇心を刺激しユーモアと楽しさを表現するアクセントカラーとした。和室はWhale Watching＋Goldで夜空を想起させる落ち着きある配色にまとめられている。22棟1階 302号（専有面積：44.98平方メートル）はLDKにI think Green（黒板塗料）を採用し、視覚的リラックス効果と趣味・仕事の作業スペースとしての機能性を持たせた。和室にはSerengeti Orangeを用い、暖かさと幸福感を演出している。

完成した2住戸は一般向けの内覧会で公開され、開催日時は2025年11月29日（土）10:00～12:00である。内覧会では大阪電気通信大学の学生が住戸のコンセプトや色彩意図を直接紹介する予定であり、“色”を切り口に既存団地の魅力を再発見する試みとして位置づけられている。