2025.11.28
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鳥取県倉吉市は26日、実写映画「遥かな町へ」で主人公の実家の洋服店として撮影に使われた白壁土蔵群内の建物を、来秋から観光施設として活用すると発表した。建物は魚町にある戦前に建てられた木造2階建ての125平方メートルで、個人所有の空き家だったが撮影のために改装された。
市は屋号の看板「中原洋服店」をそのまま残し、内部は映画のセットを再現する計画で、洋服を仕立てる道具やテレビ、ちゃぶ台、勉強机など当時の品々をそろえて作品の雰囲気を伝える。入館は有料の予定で、地域おこし協力隊の1人が常駐する方針だ。
施設内には撮影風景の写真を並べ、市内の他のロケ地を紹介するマップも設置する検討が進められている。映画は1963年(昭和38年)の倉吉が舞台で、古里を訪れた48歳の中原博史が大人の心のまま14歳の中学生時代にタイムスリップする物語で、錦織良成監督がメガホンを取った。
広田一恭・倉吉市長は「映画は海外にも倉吉の名を売るきっかけになる。施設を訪れて作品を初めて知り、『映画を見ようか』となる効果も期待している」と述べ、市は来年1~3月の借り上げ費用16万5000円を盛り込んだ一般会計補正予算案を12月1日開会の市議会定例会に提案する予定としている。
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