23日、東京都世田谷区の玉川せせらぎホールで医療的ケア児とその家族向けのコンサートが開かれ、約80人が参加した。主催は福祉活動に取り組む市民団体「SONG STORY」（森下美奈子代表）で、「一人一人の人生に歌と物語がある」をコンセプトに実施された。

NHKの番組「おかあさんといっしょ」で9代目の「歌のお兄さん」を務めた歌手・杉田あきひろさんが特別出演し、会場で「手のひらを太陽に」「こどもがいっぱいわらってる」などのおなじみの曲を披露した。

杉田さんは神戸市の障害者支援センターで働いており、コンサート終了後に「普段笑わない子が、すごい笑顔を見せてくれた。今後のライフワークにしたい」と述べた。

医療的ケア児の息子がいる参加者の佐々木多恵さんは「この子は音楽が好きなので、生の音楽を聴かせたかった。集中して聴いてくれたのがとても良かった」と喜びを語った。

当日の演目や出演は、参加した子どもと家族が音楽に触れる場をつくる意図で構成され、地域の福祉と文化をつなぐ取り組みとして実施された。