近年、プロレスのファン活動、いわゆる推し活は多様化している。会場での生観戦を核としつつ、配信チケットやアーカイブ視聴、ハイライト配信を通じて遠隔地のファンも試合を支援する仕組みが定着している。

グッズ展開も充実しており、限定版フィギュアやコラボアパレル、会場限定の小物やネーム入りアイテムといった商品が注目を集めている。公式オンラインストアやキャッシュレス決済の整備で購入の利便性が高まり、現地と通販の垣根が下がっている。

会場演出ではフォトスポットやフォトカード配布など、SNSでの発信を意識した仕掛けが増え、観戦体験が写真映えするよう工夫されている。合わせて選手との交流イベントやサイン会、オンラインのミート＆グリートがファン満足度を高める役割を果たしている。

コミュニティ面では公式アプリやファンクラブ、配信プラットフォーム上のチャット機能が推し同士の繋がりを作り、企画参加や応援活動の幅を広げている。応援の形も多様化し、応援歌やコールのマナー啓発、会場での応援広告やクラウドファンディングによる支援など、チームや選手を支える方法が増えている。

これらの動きは若年層の参加を促進し、現場の熱量をオンラインへと拡張することでプロレス文化の新たな循環を生んでいる。推し活を行う際は公式情報や会場ルール、マナーを確認しつつ、自分に合った応援スタイルを見つけることが重要である。