京阪電気鉄道の祇園四条駅・観光案内所内「Kyoto Culture Lab in 祇園四条チカル」にて、切り絵作家・望月めぐみ展「京のかんばせ」が開催されている。会期は2025（令和7）年12月7日（日）までで、新作「舞妓」をはじめ紫式部や大原女など、京都ゆかりの人物を主題とした作品群が展示される。

望月は一枚の紙に光と影を刻み込む切り絵の技法で京都の表情を描き出しており、会場では作家による制作実演のほか、舞妓をモチーフにしたTシャツやポストカード、京都バスグッズなどの販売が行われる。制作実演は11月29日（土）、30日（日）、12月7日（日）各日13:00～17:00に実施される。

同施設は株式会社京都エタニティが運営しており、展示は伝統的な紙の質感と透過の美を活かした切り絵の魅力を伝える企画である。望月のプロフィールでは1978年神奈川県横浜市生まれ、2013年以降京都市在住、東京学芸大学教育学部美術工芸専攻在籍中の2002年より切り絵作家として活動を開始したことが紹介されている。

近年は寺院や茶室など伝統建築空間での大型インスタレーション作品を多く手掛け、東アジアの神話や古代思想を主題とした制作や紙漉きの取材を継続している点も見どころである。デジタルでは再現できない紙の質感と透過の美、その繊細な陰影がつむぐ“京の表情”が楽しめる展示である。