24日にトヨタアリーナ東京で行われたWBC世界バンタム級王座決定戦で、那須川天心（27）＝帝拳＝が井上拓真（29）＝大橋＝に0-3判定で敗れた。これは那須川にとってボクシング転向8戦目で初の世界戦となり、プロ初黒星である。

那須川は15歳でキックボクサーとしてプロデビューして以来の公式戦連勝記録「54」でストップした。試合序盤は遠めの距離でペースをつかんだものの、3回から井上がプレスをかけて盛り返し、勢いに乗った井上の攻撃を見切られ、接近戦で後手に回ったと報じられている。

プロボクシング元日本スーパーライト級王者で実業家の細川バレンタイン氏（44）は自身のYouTubeチャンネルで「これ、ボクシングだもん。天心が倒してたのはキックボクシングのときも蹴りやん？ パンチで倒したこともあるよ。ただ、それはキックボクサー相手にパンチで倒しただけの話で、よりパンチだけの技術に特化されたボクサーをパンチで倒せなくても別にそれは仕方がないのかなと思う」と指摘した。

細川氏はボクシングにおけるパンチ中心の技術に特化した相手の強さと、それに対する対応の難しさを示した。記事はまた、那須川がボクシング転向後約2年半で初の世界戦に臨みメインイベントに登場した点も併記している。これらは転向後の課題と今後の戦い方の論点を浮かび上がらせる。