孔版画（ガリ版）で制作された年賀状などを展示する「孔版画年賀状展」が12月5日から、洋画家・島戸繁さんの旧宅を改装した「Gallery＆Cafe然（ぜん）」（彦根市本町2）で開かれる。主催はサンライズ出版（鳥居本町）で、創業者の岩根豊秀さんが愛した孔版画の魅力を伝えることを目的としている。

会場には岩根さんの残した孔版作品や年賀状の見本帖、1960（昭和35）年に行われた「年賀状交換会」で交換された全国のガリ版愛好者たちの年賀状などが並ぶ。手作業ならではの温かみのある絵柄が並び、ガリ版作家の水口菜津子さんの作品も出展される。

開催は12月5日〜7日、12日〜14日の金曜〜日曜で、会期は12月14日まで、時間は10時〜16時、入場無料である。会期中の12月13日には水口菜津子さんを講師に迎え、ガリ版で年賀状を作るワークショップを実施する。

ワークショップは10時30分〜12時と13時30分〜15時の各2回で、参加費は1,000円、各回定員5人、小学生以上が対象で申し込みフォームで受け付ける。水口菜津子さんは今年6月に開催された大阪・関西万博「関西パビリオン」でガリ版体験を実施し、体験会が注目を集めた実績がある。

サンライズ出版の岩根順子社長は「孔版画という素朴で懐かしい表現技法の面白さや、手作業ならではのぬくもりを、多くの方に感じてもらう機会になれば」と話している。