IXホールディングスが、旬外れで市場価値の低い規格外いちごを活用した「いちご糀甘酒」を開発した。伊勢志摩地域で進める「おかげさまダイニングプロジェクト」の一環として進められ、地域内の未利用資源を再生する試みである。

庄下糀屋の手づくり米糀と伊勢苺園の果実を掛け合わせ、砂糖や香料を使わずに糀の分解作用による自然な甘みを活かす無添加設計とした。飲む点滴と呼ばれる糀甘酒の栄養価を備え、子どもから高齢者まで幅広い層が安心して飲める商品を目指す。

開発品は11月30日に開かれる「おかげさまマルシェ」でテスト販売され、配合比率の異なる二種を飲み比べてもらう計画である。来場者の声を基に改良を重ね、商品化を検討する方針だ。

この取り組みは、食品ロス削減と地域の食文化を結び付けるモデルづくりを意図しており、生産者と糀屋、地域企業の協働によって新たな価値創出を図る点が特徴である。